仕事を知る

10歳から大学までは卓球一筋。大会で湘南しんきんの選手をよく見かけたのが出会いです。大学の卓球部の先輩が入庫されていたことで興味を持ち、話を聞く中で競技を続けながら仕事のスキルも磨けることに魅力を感じて志望しました。勝利に向けコツコツと努力を続ける粘り強さは、今の営業活動やスキルアップに活きています。現在も当金庫の卓球部で週末中心に活動中です。神奈川県内の社会人チームでは上位の実力があり、全日本実業団選手権でベスト16以上を目標に、仕事と両立させながら頑張っています。

理想像に縛られて硬くならず、
素直な自分を出すことでお客様との距離を縮める。

入庫から約5年間は個人のお客様への営業活動に従事しました。個人ローン中心の融資や得意先係として主に投資信託の販売を担いました。私は少し人見知りの面があり、いわゆる「ガツガツ押す」性格ではありません。3年目頃まではそれがマイナスのほうに出て、なかなか思うように契約に結びつかず営業成績が低迷していました。このままではいけない。
転機は4年目、当時の支店ですばらしい営業力を発揮されていた先輩が異動となり、私が大事なお客様を引き継ぐことになります。自分にとっては変わるチャンスと前向きに捉え、それまで金融機関の営業はこうあるべきという頭の中にあったイメージの縛りを一旦外しました。硬くなりすぎず、ありのままの自分を素直に出し、商品や金融とは直接関係のない雑談やプライベートな話をしてみたところ「君は営業マンっぽくなくていいね。気楽に話せる」と、お客様との距離が近づき、好転していくきっかけを掴みました。

個人も法人も営業の基本姿勢は同じ。
お客様のために何ができるかをつねに考える。

模索しながら営業のやり方を変えた経験から会得したのは必要以上に背伸びをしない、「わかっている風」に自分を大きく見せようとしないこと。大切なのは謙虚にまっすぐに接する姿勢です。猛烈に押していく営業でなくとも真摯に向き合えば心を開いてくださるお客様は必ずいます。そう思うようになってからは着実に結果が伴うようになりました。
現在は法人融資の営業を担当しています。対法人は初めてで最初は不安がありました。個人向けローンや資産形成のための金融商品と、法人の事業性融資とでは商品性がまったく異なるからです。ただ現場の任務に就くとその本質は一つである点に気付かされました。経営者の方も一人の個人であることに変わりはなく、人としての向き合い方は同じなのです。相手の言葉、表情を注意深く見聞きし、お人柄と事業への想いを理解することが第一。経営理念、目標を実現するためにどんな手助けができるのか、事業発展の要因や問題の解決策を一緒に考え、寄り添って伴走します。

信頼関係を築く基本は “Face to Face”の時間。
揺るぎない特別な存在として選んでいただきたい。

日々、地域の会社や個人事業主のお客様を訪問して融資申込をいただくための営業活動を行っていますが、もちろん融資営業を行う金融機関は当金庫だけではありません。業績の良い会社には複数の信用金庫や銀行がアプローチをかけますから競争状態です。湘南しんきんを選んでいただくには他と違う特別な存在として経営者の方に認められなければならない。その原動力は「とにかく会うこと」だと考えています。“Face to Face”という言葉がありますが信頼の蓄積は顔を合わせてお話しする機会の継続です。お客様と長い時間を過ごすことでわかり合い、本音で話せる相手と認識していただけます。効率の良い仕事ではないかもしれませんが、そうして築いた関係性は容易に揺るぎません。実際に融資金利の条件では他の金融機関に及ばなくとも当金庫を指名してくださるお客様もいらっしゃいます。信頼の深さを確かめられたようで、ありがたく嬉しいものです。

携わった会社の成長を見ると融資の重要性を感じ、
自分のモチベーションが高まる。

他業界の営業と一つ違うのは融資審査の存在です。資金使途の妥当性や返済能力など、厳正な審査があります。資金ニーズを引き出す営業力とはまた異なるスキルが必要です。財務状況を下調べして営業し、融資申込までこぎつけても審査が通らないこともあります。経営計画を楽観視し、リスクの見極めが甘かった時に起こるケースです。いわば営業の攻めと守り。相反する二つの役割を念頭に書類の数字だけでは分からない事業の実態や経営者の手腕まで捉えること、前のめりになりすぎず冷静に判断する力が大切です。
融資した資金がうまく回って経営が上向き、成長する姿を見られるとモチベーションが上がります。特に創業のお手伝いができた時は一段とやりがいが大きいです。経営の初期は金銭面と事業面で不安を抱えがちですが、資金の不安を払拭し事業に専念できる環境を作るのが信用金庫の役目だと感じます。前例のない新しい事業を始めようとするお客様もいらっしゃいます。希望と期待をかけたスタートアップの場面に携われるのも魅力の一つだと思っています。

ある1日のスケジュール

8:30
出勤
8:45
全員朝礼
9:00
外訪
(お客様への営業活動)
12:00
帰店、昼食
13:00
融資書類作成
15:00
電話で翌日以降のアポイント
16:00
係の職員との情報共有、日報作成
17:15
終礼